各球団の捕手事情と展望 2020年1月 セ・リーグ編

5年経ったので結果検証です。(前回の記事は下記)
各球団の捕手事情と展望 2015年1月 セ・リーグ編 - kagami-haraのライトノベルとか

年齢は前段が2015年、その次が2020年シーズンのもの(だいたい)です。*育成選手

巨人
2015
正捕手 小林(26)
第2  相川(40)→2017引退
第3  實松(34)→2017戦力外
    加藤(34)→2016戦力外
育成  河野(24)→2018戦力外
    鬼屋敷(24)→2017戦力外
    *田中貴(23)
    *芳川(22)→2016戦力外
2020
正捕手 小林(31)、炭谷(33)、大城(28)
第2  
第3  岸田(24)
育成  田中貴(28)、*高山(25)、*広畑(25)
    *小山(24)、山瀬(19)

小林が首脳陣の信頼を得られず、1軍では3人が併用、2軍では岸田、田中貴が併用された。大城は守備力で劣るが一塁起用もあり、1軍の捕手3枠は固そう。次世代では岸田が一歩リード。

阪神
2015
正捕手 藤井(39)→2015引退
    鶴岡(38)→2016引退
    梅野(24)
第2
第3  清水(31)→2016戦力外
    小宮山(30)?→2019戦力外
    岡崎(32)?
育成  小豆畑(27)→2018戦力外
    *原口(23)
2020
正捕手 梅野(29)
第2  坂本(27)
第3  原口(28)、長坂(26)、岡崎(37)
育成  片山(26)、藤田(18)

計画通り梅野が正捕手に定着。控えの坂本も若く、この体制が数年は続きそう。原口は捕手の出場もあるが代打職人。岡崎はしぶとく生き残った。これから次世代の育成が始まる。長坂と片山は第3捕手に収まりたい。

広島
2015
正捕手 石原(36)
    會澤(27)
第2  倉(40)?→2016引退
第3  白濱(30)?
育成  磯村(23)
    多田(19)→2017戦力外
    *中村亘(24)→2017戦力外
    *松浦(22)→2017戦力外
2020
正捕手 會澤(32)
第2  石原(41)、磯村(28)
第3  
育成  坂倉(22)、中村(21)、白濱(35)
    船越(27)、石原(21)、*持丸(18)

計画通り會澤が正捕手に定着。石原、磯村が控えと一軍戦力は問題ない。次世代では坂倉が一歩リード。白濱は阪神の岡崎と似た立場。全体的に充実している。

中日
2015
正捕手 谷繁(45)→2015引退
第2  松井(28)→2019トレード
    武山(31)→2019自由契約
第3  桂(24)
育成  赤田(27)→2017戦力外
    杉山(24)→2019戦力外
    加藤(23)
    *藤吉(19)→2017退団
2020
正捕手 加藤(28)
第2  木下(29)、大野奨(33)
第3  
育成  石橋(20)、桂(29)、*マルティネス(24)
    郡司(22)

加藤が正捕手として積極的に起用された。他に木下、大野、武山、松井が起用されたが後ろの二人は退団。来季は加藤と木下の競争になりそう。大野奨は肩の状態次第。桂は生き残ったが立場が後退。世代交代が中々進まず、5年前のロッテと似た状況。加藤は田村になるか、江村になるか。ルーキーの郡司が定着できれば問題は一気に解決する。

横浜
2015
正捕手 黒羽根(28)→2017トレード
第2  高城(22)→2018トレード→2019戦力外
        →2020横浜復帰
第3  つる岡(28)→2015戦力外
育成  嶺井(24)
    西森(28)→2019戦力外
    *亀井(19)→2018自由契約
2020
正捕手 伊藤(31)
第2  嶺井(29)、戸柱(30)
第3  高城(27)
育成  山本(22)、益子(19)、東妻(19)

5年で戦力はほぼ一新された。トレード加入の伊藤が正捕手に。嶺井と戸柱は控えとして充分な戦力。高城はトレード先で戦力外からの再雇用。2軍では山本、西森(退団)、益子が主に起用された。来季も同様の体制が続きそう。人数が少ないので怪我人が出ると怖い。

ヤクルト
2015
正捕手 中村(25)
第2  田中雅(33)→2016戦力外
第3  井野(32)
    西田(23)
育成  山川(19)→2019戦力外
    星野(27)→2017戦力外
    藤井(27)
2020
正捕手 中村(30)
第2  松本(27)、嶋(35)
第3  井野(37)、西田(28)
育成  古賀(22)、*内山(24)、(大村(29))

計画通り中村が正捕手に定着。松本と井野が控えとして起用された。課題だった経験豊富なベテランとして嶋が加入。古賀は2軍の主戦捕手で1軍出場も果たし、次の正捕手候補として順調。藤井は内野手登録になり、大村は2軍の1塁レギュラー。

まとめ
・広島、ヤクルトは計画通りに正捕手が定着、控えも充実、次世代の育成も順調に進んでいる。
阪神は抜群の育成環境(藤井、鶴岡との併用)もあり梅野がリーグNo.1捕手に成長。ベテランの控えが不足しており、次世代の育成もこれからという段階。
・巨人は小林が打撃面で伸び悩んだが補強もあり一軍戦力は充実している。次世代の育成はこれから。
・横浜は1,2年で正捕手が変わる状況が改善しない。他球団で実績のある伊藤を定着させ、次世代の育成への道筋をつけたい。

横浜以外は概ね計画通りに事が運んでいます。捕手がこれから入団するなら巨人か阪神がお勧めで、広島に入ると苦労しそう。