好きなライトノベルの紹介その2

簡単な紹介です。
イリヤの空、UFOの夏

いわゆるセカイ系。中学生の浅羽は8月31日の夜に忍び込んだ学校のプールでイリヤという少女と出逢う。無防備で謎めいた彼女と浅羽は互いに興味を抱きぼろぼろになりながら惹かれ合います。この作品の優れているのは雰囲気作りです。童貞中学生のかっこ悪さや無力感、イリヤの世界の悲惨さが自由間接話法の面白みのある文章で語られます。全4巻。きちんと完結してます。古本屋に行けば100円で売っていると思うので中高生が長期休暇に読むのもいいと思います。

GOSICK

欧州にあるというソヴュール王国という架空の国を舞台に、深窓の令嬢であるヴィクトリカ(ホームズ役)と東洋の島国からの留学生である久城(ワトスン役)が繰り広げるミステリー。1920年代の欧州が舞台なのでファンタジーぽい世界観ですが、舞台は現実ですし史実も関係してきます。特に初期の頃はミステリとしての強度が高いとは言えませんが、二人の成長が物語の主軸になるにつれて王国の謎というwhyダニットにシフトしていくので物語として楽しめます。初出は富士見ミステリー文庫ということもありミステリは味付けです。この作品の優れているのはキャラクターです。メインの二人はもちろん、同級生や担任の先生、刑事などの脇を固める人物たちも癖があり魅力的です。刑事がヘンテコな髪形をしている理由なんかは哀愁が漂います。まあ、ヴィクトリカがかわいいと思ったら手に取って見て下さい。全8巻+短編集4冊。完結済み。新シリーズ2冊刊行中。